刑事とJK~続編~
第25章 僕のもんだ、いや、俺のもんだ
「こいつどうする?」
「とりあえず邪魔されないように縛っておくか」
男たちは千花の腕を掴んで連れていこうとした
千花は声を発することすらできなかった
「おチビ!!」
その声に振り返ると、井上が立っていた
「井上さ…」
「伏せろよおチビ!!」
「え?」
井上は背中に掛けてあったライフルをガシャンと構えた
千花を捕らえていた男の一人が慌てて銃を持ち直す
ダンッ!!バァーン!!!!
「…」
千花がゆっくり目を開けると、銃を持っていた男が倒れていた
ま…まさか死んで…!?
もう一人の男が、倒れた男の様子を見る
「い…生きてる…」
「今…何が…?」
千花は男の持っていた銃に目をやった
銃は筒先が無くなっていた
無くなっていたというよりかは、吹っ飛んでしまったと言った方が正しいだろうか
「100点満点っ」
井上はご機嫌に、ライフルを背中の鞄に仕舞った
信じられない話、井上は見事、男の銃の筒の中にライフル弾を撃ち込んだのだ
銃の筒先はそのせいで破裂し、男は驚いて気を失ってしまっていた