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刑事とJK~続編~

第28章 次のステージへ


―――――――――――


「…」


『…』



走った





涙はまだ止まらないけど





それでも、せめて声だけは




押し殺した







そして、走って、走って、走って…


ようやくあの扉の前に立った





「ゆうひ、気分悪くねぇか?」


斉藤はゆうひを気遣うような眼差しで見た



『…だぃじょぅぶ…』



まだ…大丈夫じゃない



小泉のことで、表には出していないものの、自分の中ではパニックになっている




「ほんとか?」




斉藤の手に握られている、小泉から渡された鍵


それを見ると、自分の頬をひっぱたきたくなる思いだった




…今クヨクヨしてても、仕方ないよね…







『大丈夫』




「わかった」





斉藤は鍵穴に、鍵を差し込んだ



ピピッという音がして、扉はゆっくりと開いた




「…」



扉の先には廊下


そして何重もある鉄柵




『これじゃ…進めないよ』



鉄柵をガシャガシャと押したり引いたりするが

動きそうにない






その時、アナウンスが入った




〈斉藤君、ゆうひ、よくやったね〉



『お父さん…』



〈どうやらそこの柵、管理室で操作できるみたいなんだよ。
今から開けるから、ちょっと待ってね〉






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