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刑事とJK~続編~

第29章 無の男

それを合図に、斉藤とゆうひは4、5人の犯人たちに取り囲まれた



『え、何…!?』



「てめぇらなぁ…自分が何してんのか、わかってんのか…?」



「わかっている
ミサイルを落として、全部無くしてやるんだ」



…正気じゃない



何でそんなこと出来るわけ…?



『あんたたちが…そんなことする理由って何なの…?』



怖かったが、どうしても知りたくて聞いてみた








「飽きたから」







「え?」





「飽きたからだ」





さも当たり前のことのように、男は言った




「なっ…政治が絡んでるって話じゃねぇのか…!?」



「そんなの、デマだ。
海外からの手が欲しかったから、俺が流したデマだ」




『あ…飽きた…から?』




たった



それだけの…理由で?





『何さ…それ…』




必死に抑えていた涙腺が、緩んできた


思わず涙が溜まる






そんなの…


小泉は




どうなんの…?






たったそれだけの理由のせいで…




犠牲になった人が…





出たって言うわけ…?



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