刑事とJK~続編~
第32章 愛しい未来たち
「大志、次は父さんと相撲しようか」
ゆうひに抱きしめられたまま、大志は目だけを斉藤に向けた
「やら」
「ふーん」
斉藤はゆうひを抱きしめ、大志を引きはがした
ゴロンと一回転して、また大志は泣き出した
『あーあー…』
「大志、母さんはオレのもんだから
おめぇにゃやらねぇよ」
斉藤がさらにゆうひを抱きしめると
大志は起き上がって走ってきた
またこけたが
もう一度起き上がり、斉藤のズボンにしがみついた
「おかぁしゃんゎ…たいしの!!」
「ちげぇよ、父さんの」
大志は怒っている
それを見てゆうひが言った
『大志、お母さんを助けて~』
「ぅえぇえ~ん!!」
「るせぇ」
斉藤は大志をひっくり返し、面と向かった
「ほら来い大志、父さん倒してみろ」
「…ふぐぅ…うっ…」
大志は何度も何度も、斉藤に向かって行った
全部倒されたが…
『大人げなーい』
「現実を叩きつけてやんだよ」
『もう大志へとへとじゃん、おいで、大志』
急に光り輝いたような目をして、大志はまたゆうひに抱き着いた
「いいな、大志ばっかり…」
『あんた幾つだ…、はい斉藤もおいで』
「やった」
3人はベンチに座った