刑事とJK~続編~
第4章 刑事始動
「あ、でも確かにトムさんは外を出歩きましたよ
1:30にね」
斉藤は思い出したように言った
「そ、それを見たんだ、きっと僕はそれを見たんだ!!」
「でも、明さん…そうすると、百恵さんとの供述と食い違って来ますよ?」
「え…」
明は百恵を見た
「明…1:30にはもうとっくにお風呂から上がってたし、あたしと一緒にいたじゃないの…?」
「あれ…?はは、そうだったっけ?」
細川明は苦笑いした
「しかも、1:30にトムさんが外を歩いてたってのも嘘っす」
「なっ…、斉藤さん、あなたどこまで人をからかえば…」
「明さん、もうあんまし喋んないほうがいいんじゃねぇっすか?
ボロ出ちゃいますよ?」
斉藤は明を見た
「…」
明は目を背ける
「…明…?」
百恵が明の顔を覗き込む
「油断したんすね。
オレがトムさんを犯人だって決め付けたから、
そのままトムさんを犯人にしてしまおうって思って嘘の供述をしてしまった」
『…まさか、犯人って…』
「ああ。
三宅武志を殺害したのは、細川明だ」
!!!
「明…そんな、嘘よね!!?」
「何で細川さんが武志を殺したの!!?」
細川明は黙りこくる
「動機はわかんねぇが、殺害に至る手順はこうだろう―――――」