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刑事とJK~続編~

第4章 刑事始動


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初めて舞さんを見たのは、コンビニのバイト面接の時だった



まだ中学生だった舞さんは


大人しいが、でも明るくて、とても綺麗な黒髪をしていた




当時、コンビニで働いていた僕は、面接官として舞さんと出会ったんだ




「え…」


「舞さんは、僕のこと覚えてないだろうけどね…」




今思えば、一目惚れだったのかもね


年は掛け離れてたけど、好きだったよ





「まともにしゃべったのは一度だけ…
ほら、僕が商品ひっくり返した時、笑いながら片付けを手伝ってくれたよね?」



「あ…あの時の…!?」



舞は思い出したようだ




「嬉しいよ…」






でも、それからすぐに別の仕事に就くことになって

自分の思いも伝えられないまま

君とは会えなくなった












何年経ったか…




まだどこかに舞さんを想ったまま、僕は百恵と出会って

結婚することになった





…これからは、百恵だけをひたすら愛し貫こう



そう心に決めたとき…







偶然にも、新婚旅行のバスの中で舞さんと出会ってしまった











決心が、揺れ動いた




やっぱり、まだ舞さんのことを忘れきれなかった自分がいた…





「でも、だいぶ変わったよね、舞さん…
髪も染めちゃって…、せっかく綺麗な黒髪…もったいない」




「細川さん…」




「でも、そんな君の幸せを僕なんかが壊してはいけないと思って、…初対面の振りをしちゃったよ」




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