刑事とJK~続編~
第7章 敵に塩を送る
「…別に」
「嘘つけ」
「…」
つまらん
と斉藤は思った
「南輝基、どうした
キキって呼ぶぞ?」
輝基(テルモト)を音読みでキキ
という意味だ
「…」
ノーリアクション
「…なぁ、南…」
「…」
もうダメだ
めんどくせぇ
斉藤は南の元を離れようとした
その時
「斉藤…」
と南が言ったので、斉藤は首を伸ばした
「ん?」
もう一度、南のそばに近寄った
「…俺って、女運ないんかな…?」
「え?」
南の表情はいたって真面目だった
「…飛鳥と、何かあったんか?」
そう聞くと、南は頭を傾けた
ああ、図星だな
と思った
「…お前に相談だなんて、心外だけどな」
「るっせぇ」
二人は場所を移動して、屋上へ向かった