刑事とJK~続編~
第7章 敵に塩を送る
―――――――――――
「…」
飛鳥はただボーッとしていた
「…飛鳥、おはよう」
清隆は、毛布を持って玄関から入ってきた
言った通り、ちゃんと庭で寝ていたのだ
「……」
飛鳥は何も言わない
「…毛布、ありがとう」
清隆はきれいに畳んだ毛布を、飛鳥の前に置いた
「……」
飛鳥の顔は泣きすぎでやつれていた
清隆は飛鳥の隣に腰を下ろし、歌い始めた
―――何か言いたい
何かあげたい
あなたにたくさんの方法で見せてあげる
もし私が何か言わなければ
すべてに意味がないから
すべてが散ってゆく前に
あなたに花束を渡そうと待ってなんていられない
ひとりぼっちの日も
他のどんな日も
何か言いたい
何か見せたい
でもそれには少し遅すぎたよ…――――