
刑事とJK‡番外編‡
第25章 はじめまして
『斉藤、ちゃんと…この子の顔見てみて…』
服の袖で涙を拭いながら、斉藤はゆうひから顔を離した
そしてその腕に抱かれる"命"を見る
「…ぶっさいく…」
『くすっ、斉藤にそっくりだよ』
「…ここまで…猿じゃねぇもん…」
何でオレが泣いてんのか
何となくわかった
『生まれたてはみんなこうでしょ?』
「…うん…」
"命"が…
お前がほほ笑んでいるから…
代わりにオレが泣いてやったんだ
「…こいつ、もう笑ってらぁ…」
『ほんとだっ、可愛い子でちゅねー』
チュッと頭にキスをされ
また笑う
「…て」
『?』
「はじめまして…、大志」
『…大志…///』
生まれてくれて
ありがとう
「…ありがとう」
この小さな"命"を
いつまでも
いつまでも
輝かせてやるから
「ふっ…うぐぅ…っ」
『ああもう、また泣いちゃって///』
背中をさすってくれる優しい手
絶対
絶対みんな、オレが守ってやるから…
今だけ
甘えさせてくれな…
