
刑事とJK‡番外編‡
第6章 目ぇ覚ませ
ピクッと、何かが動いた気がした
ゆうひの手が、本当に僅かな力だが、斉藤の手を握り返していた
「ゆう…ひ…」
その声に応じるかのように、うっすらと目を開いた
その瞳は、スッと斉藤に向けられる
「ゆうひ…?」
ゆうひの口元がゆっくり持ち上がった
『さいとぉ…また…泣いてるの…?』
「泣いてねぇよ馬鹿野郎!!!」
力いっぱい抱きしめた
ゆうひが怪我をしているなんてことはすっかり忘れて
これでもかというほど抱きしめた
「もっと、さっさと起きろよ…どんだけ心配したか…馬鹿…」
『バカバカって…
素直に喜べ…バカ…』
