
刑事とJK‡番外編‡
第12章 大きくなったら、会いに行くよ
「お父様」
「どうした?」
「お父様は、どうして他の国の言葉を知っているの?」
「テテのお母さんに、教えてもらったんだよ」
「お母さんに!!?」
「ああ」
テテの母親、つまりシーザの妻はもともとアメリカ人だった
しかし、テテを生んだときと一緒に、この世を去ってしまったのだ
「テテも、喋れるようになりたいかい?」
「うん!!」
テテは大きく頷いた
「それで大きくなったら、僕を助けてくれた人たちに会いに行って、お礼が言いたい!!」
「…礼を言うためだけに、言葉が知りたいのか?」
「それだけじゃなくて、世界に出てみたい!!」
「…世界に?」
「うん、だからお父様、いっぱい教えて!!」
軽々しく言うなぁ…
「わかった。
でも、言ったからには最後まで続けるんだぞ?」
「はい!!!」
とびきりの返事だった
