テキストサイズ

刑事とJK‡番外編‡

第20章 教師たちのその後

「ふぅ…」


今日もいつもと変わらず、私は音楽室に残って仕事



生徒たちの音楽鑑賞文を一枚一枚チェックし

A、B、Cの三段階に採点する



「ん~、終わらないなぁ」




あらやだ、独り言




気分転換に窓を開けると

緩やかな風が、音楽室の中を回った



紙が散らばっちゃうんじゃ…と振り向いたけれど

紙の上に筆箱を置いておいたから大丈夫だった







「…斉藤先生…」




斉藤先生が…あ、違うわね…
斉藤さんが学校に来なくなって一週間


やっぱり、それは仕方ないこととは言え、…寂しい



斉藤さんが刑事さんじゃなくって、教師だったら…



とか


ダメねー…



いっそ私が刑事だったら…




「まず、無理ね」




また出ちゃった、独り言




ふと見ると、
向かい側の校舎、3階のベランダに花が植えられていた




「あれは…」




井淵は、少し歩いて
そこへ向かった



ストーリーメニュー

TOPTOPへ