
刑事とJK‡番外編‡
第22章 刑事とBG
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「お父さん、80歳のお誕生日おめでとうございます」
ソファーでくつろいでいる団蔵のもとに、息子の原黒聡(はらぐろさとし)は歩み寄った
「おお、聡か。よく来たな。芳子(よしこ)さんはどうした」
「あっちで妹たちと話しているよ。ところでお父さん…」
そう言って聡は、団蔵にコソッと耳打ちした
「――…なに、それは本当だろうな」
団蔵はニヤッと笑った
「ええ、とびきりいいのを用意してます」
聡もニヤリと笑う
それをそばで見ていた、団蔵の後妻の沙也加(さやか)が、眉間にシワを寄せる
「あたしは部屋で休んでくるわ」
沙也加は不機嫌にその場を去った
入れ替わりに、娘夫婦と聡の妻、芳子がやってきた
「おめでとうございます」
「まだまだ長生きしてくださいね」
団蔵を囲んで談笑した
「じゃあ、ワシはちょっと部屋で休んでくる」
聡に連れられて、団蔵は2階の部屋に向かった
2階には寝室があるが、団蔵は客間に入って行った
客間に入ると、女がいた
「じゃあ、お父さん、ごゆっくり」
聡は扉を閉めた
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パーティーも中盤に差し掛かってきた頃…
「きゃあーーーー!!!!」
2階から甲高い悲鳴が聞こえた
近くにいた祐司が駆け付ける
開いた扉の先には…
真っ白なシーツを赤く染め上げ
ベッドの上でピクリとも動かなくなった団蔵がいた…
