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君が欲しい

第16章 残酷

学校が始まり、風が少し冷たく感じる頃だった。


前ほどしつこくはないが、朋美ちゃんは相変わらずだ。


断っても冷たくしても諦めない執念深い子で、正直嫌気がさしてきた。


ある日の放課後、朋美ちゃんに捕まった。


僕は逃げたが、体育館の裏で追い詰められた。


「南せんぱい、逃げないでよ」


朋美ちゃんがジリジリと詰め寄ってきた。


「なんで、朋美ちゃんは俺にそんなに執着するの?」

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