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君が欲しい

第4章 寝顔

また誰か入ってきた。


今度は先生だ。


「あら、佐伯さん具合悪いの?」


「ちょっと怠くて熱計ってます」


えっ?佐伯?


確かにその声は聞いた声だ。


「熱はなさそうね」


「少し横にならせて下さい」


「いいわよ。空いてるベッド使って」


「あら?誰か寝てる」


先生は僕に気づきカーテンを開けた。


「誰かな?」


「あ…二年五組の南です」


「具合悪いの?」


「…はい」


体を少し起こして先生に顔を見せると、
先生の後ろから僕を覗くように見る君がいた。


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