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君が欲しい

第10章 君の涙

すると、君は散々泣いていたのにその瞬間ピタッと止まった。


僕の行動に驚いたのか、まばたきもせずに僕を見ている。


君の瞳を見ると濡れた睫毛が余計に長く濃く見えた。


柔らかそうな唇が微かに震えている。


君の顔に近づくと、君はゆっくり目を瞑った。


君の唇に後、数ミリ…



ウィーン、カッタン。ウィーン、カッタン。



レコードが終わり、針が鳴った。


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