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鬼畜の復讐2

第1章 栄光


第××回全国高等学校野球選手権大会。

テレビから、実況の興奮したアナウンスが聞こえてくる。

さあーっ!甲子園決勝!いよいよ大詰め!
大翔高校未踏の四連覇へあとワンアウト!

「拓真…頑張れ…」
病院のベッドで祈る男。

空振り三振っ!やりました、大翔高校っ!四連覇成る!
怪物二階堂拓真、完全無欠の全試合完封勝ち!プロ入りに花を添えました!

マウンド上でガッツポーズする二階堂拓真にナインが集まって歓喜の輪ができた。

「よくやったな…拓真…」

二階堂拓真は超高校級エースで将来を嘱望された、“怪物”…プロ即戦力間違いないといわれる逸材だった。

数日後…

二階堂拓真は恋人、若林あゆみと一緒にいた。
あゆみは大翔高校のミス大翔で才色兼備の女性。
二人は誰もが羨むカップルだった。

「やっと会えた…あゆみ… 」
「おめでとう…拓真…」
熱い口づけをかわす、拓真とあゆみ。
二人は拓真が甲子園四連覇を成し遂げるまで、夏の間会わずに、野球に、あゆみは部活に専念してきた。

四連覇を成し遂げた今、二人を遮るモノはない。
拓真はあゆみを欲し、あゆみは拓真を受け入れた。
初めて結ばれた二人は幸せの絶頂にいた。

「プロ入りしたら、父さんも、君の家族も幸せにできるよ…お互いの家族が幸せになれる…」
「拓真…それって…」
「ん?…そういう事…」
あゆみは喜びに拓真にしがみついた。
「嬉しい…」

その日、二人は何度も求め合い、愛し合った。

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