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鬼畜の復讐2

第26章 敗北

「隆一郎が戻ってきたみたいね。拓真」
「ああ。ふん、あの野郎、親父に泣きついていくらカネを工面したかなぁ?くっくっくっ」
「さあ?どうせ、いくらでも構わないんでしょ?ウフフ」
「ああ。あいつら、保身に必死だからな。脅してカネを無心し続けて、隆一郎の大切なあゆみを嬲りモノにしてやる…」
「拓真、もうあゆみは愛していないのね?」
「当たり前だろ。贅沢な暮らしに、色欲に負けて身も心もあんな野郎に支配されるような女…」
拓真の心の中にももうあゆみはいない。
既に憎しみの対象でしかなくなっていた。
隆一郎とあゆみが愛を深める程、拓真の憎しみも深くなる。

「来いよ、真由」
「ウフフ…またするの?」
真由子は妖しく微笑むと拓真に抱きついていく。
「もう、俺には、お前しかいない…真由子」
「私も拓真…あなたしかいないわ」
深い口づけを交わす。
真由子が拓真の頭に残る手術痕を指でなぞる。
「この傷のお返しをしないとね …あの夫婦に」
「ここに呼び出して、復讐の始まりさ。どんな謝罪も許さないぜ。くっくっくっ…」

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