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狼さんの腕のなか

第2章 取り引き

「そこ」
座れと言う意味だろう
近くのイスを指差す
わたしは黙ってそのイスに座る

高そうな家具が並ぶ部屋のなか
ソファーに足を組んで座る彼は
品があり、育ちのよさを感じる

「浅羽美琴、塔西高校2年A組、
両親は他界し、孤児院で生活か・・・」
紙を見ながらあたしに確認するように
彼はわたしの経歴を話していった

「調べたの!?」

「お前は塔西の制服着てて
あいつらも塔西の制服だった、
気になって調べたらいろいろ
わかったよお前のこと」
紙を机に置くとわたしに視線を向ける

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