テキストサイズ

北斗七星

第6章 王子様





「望月ー」

「はぁーい」



休み時間中、呼ばれたあたしは紗江とのおしゃべりを止めて藤Tの元へ行った。


藤Tの前にある教卓には、沢山のノート類が置いてあった。


なんか嫌な予感がする…



「コレ、職員室まで頼む」


ほら やっぱり


「ぜ…全部ですか」

「おう、広報委員だろ?」

「だったら宮橋だって…」

「もちろん、呼んでこい」



何であたしが…

いや、ここは自分で…!



「おい」


ノート類を両手で抱え、教室の隅で喋り込んでいた宮橋をノートの角でつついた。




「…なんだよ」


「し・ご・と!」


「…………」




宮橋は男子たちに笑われながらノートの山に手を伸ばした。


おっ、意外と素直に…



「早く行くぞ」



…って、ノート四冊しか持ってないし!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ