Eternal Love…
第26章 決戦!体育祭!
「それではよーいスタート!」
ピストルのパァンという音でスタートした。
目の前からは敵の騎馬が襲いかかってくる。
なんとかとられないように必死に守りながら相手の帽子を1個2個ととっていく。
そして──────
目の前に現れた莱香さん。
莱香さんの手にはいくつもの黄色い帽子がある。
やっぱり強いんだ。
莱香さんは迫力のある目付きでこっちを見ている。
その目に一瞬怯みはするけど
覚悟を決めた。
戦わなくちゃ。
莱香さんに勝つんだ。
あたしの乗る騎馬と莱香さんの乗る騎馬がぶつかり合った。
莱香さんは攻めがすごくてこちらは守備することで精一杯。
とてもじゃないけど攻めの体勢に入れない。
けど勝たなくちゃ!
思いきって手を莱香さんの帽子めがけてつきだす。
「…へぇ。ららちゃんあたしに勝つつもりなの?けど無理よ。この勝負も零くんもあたしが貰ったわ」
あたしにしか聞こえないような声で莱香さんが囁く。
「ららちゃんの存在はあたしにとってすごく迷惑。あなたの笑顔見てるといらいらする。悪いけど…消えてもらうわね」
「え…っ」
冷たく鋭い目付きに背筋が凍る。
その視線に殺気を感じてしまう。
「零くんはあたしのもの。あんたのものじゃないわ。じゃあねららちゃん」
その瞬間ドンっと肩をすごい力で押された。
「きゃっ」
押されてバランスを崩してしまう。
このままじゃ倒れちゃう…!
倒れたら莱香さんに負けちゃう!
あたしは力を振り絞って体勢を直して莱香さんの帽子に手をかけた。
「やだっ…あたし負けない!」
「…っ!しつこいわね!さっさと消えなさいよ!」