Eternal Love…
第33章 年越しの願い
「らら」
「ん?何?」
「3時には家出るから、ちゃんと準備しとけよ?」
「わかってるよ!」
あけおめメールを送り返してから
初日の出を見に行く準備をする。
パパとママには内緒で。
「準備できたか?」
「ばっちりだよっ」
3時前になり玄関に集合。
ママとパパはリビングでくつろいでるから今なら家を出てもばれない。
「じゃ行くぞ」
「うん!」
おとをたてないように静かに扉をあけて閉める。
1月の外は凍えるほど寒くて
風が冷たい。
「寒…」
「これつけてろ、ないよりマシだろ」
フワッと首に巻き付けられたマフラー。
「けどお兄ちゃんが寒いよ」
「ばか。俺は大丈夫だって。んじゃ行くぞ」
「うんっ」
マフラーから香るお兄ちゃんの匂いと温もりに包まれて歩き出した。
ぎゅっと手を握ってポッケにイン。
外は凍えるほど寒いのに
触れ合ってる手はすごく温かかった。
神社まではちょっと遠くて
電車に乗って移動。
電車は元旦の早朝だと言うのに
けっこう人が乗っていた。
きっと他のひとも初詣に行くんだろうな。