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Eternal Love…

第35章 駆け落ち


7時ちょっと前くらいに駅前の広場についた。

まだけっこう早い時間帯なのに
通勤してるひとたちが駅前を歩いている。


そのひとごみのなかで、

時計を見つめながら白い息をはいてる


お兄ちゃんの姿を見つけた。


「お兄ちゃんっ」


名前を呼べばすぐに気付いてくれるお兄ちゃん。


こっちをみてひらひらと手を振ってくれる。


あたしは小走りでお兄ちゃんの元へ駆け寄って抱きついた。


「会いたかった……」


丸一日お兄ちゃんの姿を見なかっただけで寂しくなる。

けど一目見て、こうやって抱きしめてくれるだけで幸せになる。


あたしはどれだけ


お兄ちゃんに依存してるんだろ。


「らら父さんと母さんは?」


「黙ってきたし見つかってないよ」


「本当にいいのか?結衣とも…しばらく会えるかわかんなくなるかもしんねぇぞ?」


「それは…お兄ちゃんもでしょ?瞹くんに会えないよ?」


「俺は平気だよ」


「あたしも」


結衣にしばらく会えなくなるかもしれないのは少し寂しい。


けど、こうでもしないと、


あたしたちの恋は報われないんだ。



ごめんね

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