Eternal Love…
第37章 零の決断~零side~
俺が身を引こう。
ららから離れよう。
俺はららを好きだと言う気持ちを忘れることができなかったとしても
ららはもしかしたらできるかもしれない。
俺じゃない─────────
他の男を好きになって
付き合って
いずれは結婚して子供を産む。
俺が身を引けばららは普通の幸せを手に入れることができると思う。
そうすれば母さんや父さんも悲しまない。
辛い想いをするのは…俺だけで十分だ。
「お兄ちゃんっっ!」
パタパタと足音がすると思ったら
ららだった。
「もう探したんだよ?こんなとこでなにやってるの?具合でも…悪い?」
心配そうな顔で覗き混んでくるらら。
そんな姿も可愛くて。
手離すって決めた心が少し揺らぎそうになる。
「大丈夫だよ…。それより…もういいのか?」
「うん…ママといろいろ話せたし…。そろそろ面会時間も終わりだから。パパは今車取りに行ってるから…外でてて待っててって。だから…行こう?」
「そうだな…」
ららに手を引かれて病院を出た。
病院を出ると父さんはまだ来ていなくて2人で待った。
当たり前のように繋がれた手。
この手を握っていられるのも
あと少しだな…。
そう思うと自然と握る力が強くなる。
「お兄ちゃん?どうしたの?」
「何でもねぇよ…」
数分で父さんは来て車に乗り込み俺たちは自宅に帰った。