
彼等は紅を求める
第1章 狂恋歌
「えー!良いじゃんか、別に…」
「圭。」
「わかった!わかったって!だから睨むなよ。」
やれやれとでも言うように肩をすくめた。
だけど私はそんな会話など全て耳を素通りしていた。
彼の乱入…もしかしたら最初からいたのかもしれないが、によって身体の火照りが少し引いたような気がする。
だが、それでも私を取り巻く状況が変わったわけでもなく、
「舞ちゃんってアナル平気?」
『……え?』
むしろ悪化したようだ。
サァと血の気が引く感覚。
今放たれた言葉を身体が拒否している。
