眠れぬ王子と猫な僕
第16章 誓いのリング
そうして今に至る。
「瑛兎様、顔色が……。
一度戻られなければ瑛兎様が倒れてしまいます。」
「戻っても同じことだ。
妖巳が傍に居てくれないと眠れない。
俺が見つけた可愛い可愛い仔猫………」
アイツに捕まっていた間……
何度俺のことを呼んで、助けを求めたのか。
恐怖にその身を震わせて泣いていたんだろう。
どうしてもっと早く助けに来なかったのかと恨まれても仕方ないのに、
俺を庇って…………
馬鹿だな……………。
「愛してるよ。今も、これからも、此処に誓うから………死なないでくれッ
俺を……独りにしないでくれ」