眠れぬ王子と猫な僕
第4章 モノクロな王子
「ん、んぁ〜?」
肌寒さに身体を震わせ目覚める。
「ここ、は?」
あ、そっか。公園か。
きょろきょろとまわりを見渡すと、真っ暗で、すぐに夜だとわかった。
でも、僕は仮にも猫だから夜でも問題なく周りが見える。
ゆっくりと立ち上がって、まだ眠い目を擦りながら歩き出す。
ちょっと歩くとコンビニにつく。
なるべく目立たないようにしながら、コンビニを通り過ぎる。
そして、なんとなく前に連れて行かれたバーを目指す。
その途中、少しぼ〜っとしていた僕は僕よりずっと背の高い男の人にぶつかった。
「あ、すいません…」
街灯が少ない道だから、よく見えないよね。
そう思い、安心していると、
「…!?なあ君、大丈夫か?」
と声をかけられて、両肩に手を置かれる。
「え?なん、で??」
「何かあったのか?」
「なん、にもない。」
「服とかないんだろう?身体も傷だらけだし。……君がいいんなら俺の家に来るか?服とかあげるから。」
「いいの…?」
「ああ。もちろん。こんなになってる子を放っておけないしな。俺の家、すぐそこだし。」
そういわれ、僕は彼についていった。
彼の家に向かってる間、彼は自分のことを話してくれた。