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眠れぬ王子と猫な僕

第2章 望まれぬ子




―――6月30日



これは僕の誕生日。
僕が1年で一番嫌いな日。

いつもこの日はどしゃ降りの雨で……。



僕が捨てられた日。
そして、僕が孤児院に入った日。

だから僕は本当の誕生日を知らない。



ただ母親の顔はわかる。父親の顔は知らないけれど母親はわかるんだ。




今、僕は母の家で暮らしている。


僕が小学校5年生の頃引き取りにきた。


目的は1つだけ。僕を使って稼ぐため。
母は美人で有名。そんな母に似た僕の顔も女の子のように可愛かった。


母はその容姿をみて引き取ることを決め、お金と引き換えに僕を抱かせた。



――女にも……男にも……。

毎日のように………。
僕は、、、笑えなくなった。
学校へは、行かせてもらえなかった。



母は儲けたお金で高級マンションを買い、そこで生活している。

仕事以外では外には出してもらえない。

首輪をつけられてボロいアパートの家の柱にずっと繋がれている。

もう4日間飲まず食わずで……。





―ぐるるるぅぅ〜

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