眠れぬ王子と猫な僕
第10章 確実な関係……?
「妖巳、こうすれば許してもらえると思った?」
「え……?気持ちよくなかった?まだたりない?い、挿れてもいいよ?」
なんでだろう??
上手にできた筈なのに、瑛兎さん、怒ってる……?
「そう言うことじゃなくて、許すもなにも怒ってなかったし。妖巳は俺が怒ってるって思って、許してもらうためにこんなことしたの?」
「嘘だよっ。あんな酷いこと言ったのにッ…」
「嘘じゃない。ショックだったのは認めるけど、怒ってない。」
「妖巳、俺は客とは違う。身体を使って機嫌をとろうなんて、嬉しくないよ?」
「ごめんなさい…。でも他にどうすればいいかなんて、わかんなくて……」
瑛兎さんの言葉。
”俺は客とは違う”
嬉しい……♪
「素直に甘えてくれればいい。俺は嫌いになんてならないから。妖巳が好きだから。」
「好き?」
「出会った時から好きだった。―――愛してる、妖巳。」
「ふぇ?………好きって、どういうこと?どうして、好きってわかるの?」
「妖巳が笑うと嬉しくて、逆に悲しいと辛くて、傍にいたくて、いつも妖巳のこと考えてしまうから。かな?」
「そうなったら、好きなの?」
「え?……うん、そうだよ。」
「じゃあ、僕も瑛兎さんが好きなんだ……///」
「そ、それ本当なのか?妖巳も同じように思うのか?」
「う、うん///」
恥ずかしい……
凄く恥ずかしいよっ
すると突然瑛兎さんが、手で口を押さえて俯いてしまった。
「瑛、兎さん?」
「ごめん、妖巳。かなり嬉しい…!」
よく見ると、瑛兎さんの顔は赤かった。