眠れぬ王子と猫な僕
第11章 学園と嫉妬と危険な香り
「はははっ。わかりやすいな〜、妖巳は。」
瑛兎さんは楽しそうに笑っているけど
僕はバカにされてる気分になる。
「なんで笑うの……!?」
「ごめんごめん。ほら、帰ろう?」
「…うん。」
なんか気に食わなくて頬を膨らませてると
「拗ねてるし……。あははッ」
「むぅ〜………」
また笑われた………
゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+゚*.+
門の前にはもう車が止まっていて、驚いた。
でも瑛兎さんは普通に乗り込んで、いかにもお金持ちって感じだった。
かっこいい……
「妖巳?どうした?」
「え?ううんっ何でもない!」
ああ〜///
僕、瑛兎さんに見とれちゃってた…!
なんて考えてると、
「妖巳はさ、友達がほしい?」
瑛兎さんが急に真剣な顔になって話しだした。
友達……かぁ………
「………うん。ほしい……」
「俺だけじゃ……駄目か?」
「違う…!そうじゃなくて……。僕は瑛兎さんが居れば幸せだけど………友達も、ほしい…」
「そうか。できるといいな?」
「……でもね、やっぱり僕には…友達なんてできないよ……」
「そんなことないよ。きっと気のあう子が見つかる。」
「………大丈夫、かな?」
「まだまだ、これからだよ。」
「うん。ねぇ瑛兎さん、今日の晩ごはんなに?」
「さあ?今日は聞いてないな。」
「なぁんだ。お楽しみだね?」
晩ごはん楽しみだなぁ……♪