眠れぬ王子と猫な僕
第13章 哀しみの連鎖
僕たちは、愁さんの誘いに乗ってある場所へきていた。
そこは……
「期間限定、絶叫お化け屋敷♪」
「へぇ、おもしろそうじゃん。」
「愁、朝からずっとここに来たいってさ…」
「………や、」
「ん?妖巳、どうかしたのか?」
「やだやだっ!絶対行きたくない…っ」
「あ〜確かに妖巳は苦手そうだな」
「ああ。暗いのとか、お化けとか駄目だな。」
「わがまま言って、ごめんなさい……。で、も…怖いよぉ」
「だったらぁ、瑛兎にぎゅーしてれば?」
「ぎゅーとか知んないけど、俺が傍にいるから、ね?」
「………ぅん」
瑛兎さんの手と、服の裾をつかんで入る。
中は真っ暗で、皆より目がきくから余計に怖い。
後ろからひんやりしたものが触れた。
「きゃー!いやだ!…んやぁっ」
そんなこんなで終始叫んでいて、でた時には声が枯れていた。
「あはははっ♪妖巳、おもしろっ、あはは♪」
「こら!愁!」
「妖巳、大丈夫か?」
「…げほっげほッ。へーき…」
「はぁあ♪楽しかったぁ♪ね、あそこのカフェでちょっと休まない?」
「そうしよう。妖巳もなんか飲んだ方が良さそうだ。」
「ありがとうございます、冷さん」