テキストサイズ

オレンジ

第9章 裏と表

何処か考える様子が見え、彼が発した言葉に唖然とした。

「野原って、誰だ?」

「えぇ!? の、野原刹那さんです!
同じ班の方ですよ……」

「そんな奴居たか?」

「居ますよ! えっと、ブロンドの髪でお人形さんみたいに可愛い方で目も綺麗なグリーン色でっ!」

なんで私が必死に説明しているのか、訳が分からない。律は悩むようにしていたが言っていた。

「ああ、あの腹黒そうな女の事か?」

「腹黒いって!? どうしてそんな言い方しか出来ないんですか……」

「興味ないからだろ」

坦々と返す律に私は開いた口が塞がらず、マヌケ顔。そんな、私に律は眉を潜めた。

「ソイツになんかされたのか?」

「なにもされてません!? どちらかと言うと律に何かするかもです……」

「ふ―ん、で。ヤキモチ焼いてんのか?」

 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ