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第10章 裏と表(律視点)

すると、女は小刻みに肩を震わせながら
笑いつつ口を開く

「あら、本気で私があの子を探していたと思っているのかしら」

急に変わった口調に、俺は女を睨んだ

「何が目的だ?」

「ふふ、私とゲームをしないかと思って」

「ゲームだと……」

俺はそう返し、女を見ていた。クスクスと笑う女が、その唇を動かす

「そう、3日間だけのゲームよ。貴方が勝てば、大切なあの子に手を出さないであげるわ。でも、断れば彼女がもっと辛い思いをするかもしれないわね」

ニヤニヤと、悪意を感じる目付きに俺は虫酸が走った。“あの子”とは睦月の事だと分かったからだ。卑怯な言い方に、強く握り締めた拳だった。

苛立ち舌打ちする俺は、鋭く睨み言った。

「で、お前が言うゲームってのは何なんだ?」

「あはっ、やっぱり断らないのね。
そうね、あなた達の絆がこの3日間で崩れてしまったら私の勝ちって事でどう?」

「絆か……
具体的には?」

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