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第2章 関係

「大丈夫ですが、何か御用ですか?」

言った私に中垣は顔を歪める。どうしたのかと、首を傾げると顔を近付け小さな声で言った。

「その、お前がさぁ…
長谷川に、無理矢理犯されたって
聞いたんだけどマジ?」

一瞬固まる私、何でそんな噂になっているのか…

何も言わない私に中垣は、顔を更に歪めた。

「嘘だよな…
マジでマジなのか!?」

ハッと我に返った私は、椅子から立ち上がり叫んでいた。

「――違います!
長谷川君はそんな事してません! 
寧ろ、優しい人なんです!」

「あ――
取り敢えず、座れよ…
目立ってんぞ」

確かに周りを見ると目立っている。私は静かに椅子に戻った。

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