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第2章 関係

安心感からか、私は無意識に肩に力を入れていたのか膝が震えてペタンと座り込んでいた。

「おい、大丈夫か?」

気付いた彼は私の前に屈み言う。

「あ、良かった、良かったです…
嫌われたのかと思いました…」

「ん、なんだアンタ俺が好きなのか?」

その言葉に動揺する私は、恥ずかしさから誤魔化す。

「ちが、違います! あの、好きですが、と、友達の好きで…
な、なんといいましょうか……っ」

「ふ―ん、ダチとしてか…」

そう言った瞬間、彼が近付いた。触れるか触れないか、近すぎる顔。綺麗な顔が私に迫っていた。

「は、長谷川君……っ!?」

「動くな、動いたら殴る」

「え、え!?」

なんで、殴るって脅し?

頭の中がパニックを起こす。息をするのも忘れて、目を見開く私の前で彼の唇が動いていた。





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