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第2章 関係

それに、最初の頃は良く目で追ったり後を尾行したりと…

ある意味プチストーカー行為をしていた事は、言えない私だけの秘密なのです。

思い出に浸る私に、彼の声が聴こえました。

「ダチか…
まぁ、お前となら意外と楽しめそうだしな。いいぜ、ダチってことで」

「え!? ほんとですか、嬉しいです! ありがとうございます!」

喜ぶ私に、長谷川は前にしゃがむとニカッと笑顔を向け言った。

「そんじゃ、携帯あるか?」

「携帯は教室です…」

申し訳なく言うと、彼は眉を潜め怒鳴った。

「アホか! 携帯ってのは、常時持っとくもんだろ!」

「はい、すみません…」

「ああ――
せっかく、教えてやる気になってたのにな」

「え!? もう、教えてくれないのですか?」

聞くと、意地の悪い顔付きで言った。

「俺のこと、名前で呼んだら考えてやってもいい。但し呼び捨てでだ」

私は開いた口が塞がらない。だって、名前でって言ったら…

恥ずかしくて言えない私に、長谷川は愉しげな表情で私を困らせた。

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