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オレンジ

第4章 固い壁

ぎくしゃくする私と長谷川

原因は私で、会わせる顔がなくて彼から逃げていた。

晴れない心の曇りが、苦しくて

私達が話す事も減り6月に入った。梅雨の雨のジメジメさに、更に気が滅入る。

それに、もう1つの問題が私を困らせていた。

そう

あの氷の女王だった。

周りから、少しずつだが嫌がらせを受けていた。

現在、二階のトイレである。

個室から出れない状況で、私はポケットから携帯を取り出した。

【二階の女子トイレに閉じ込められました、助けて下さい…】

そうメールを打つ

数分後

女子トイレに誰かの足音と

「も、森永……大丈夫か?」

弱々しく言った声に、私は答えた。

「はい、扉が開かなくて……」

「うわっ! ガムテープが……」

驚きの声が聞こえるが、私は聞き返さなかった。

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