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第4章 固い壁

大体は想像は出来ていたからだ。5、6人の女子の声が聞こえていた『ガムテでいいじゃん』とか

言っていた。

やっと出れたトイレの個室、中垣の手にはガムテープで野球ボールくらいの大きさの塊を見ながら言った。

「なんだか、勿体ないですね……」

「勿体ないじゃねえよ! もちっと、他にあるだろ」

何故か強く言った中垣に

私はハッと気付き、頭を下げた

「わざわざ、助けに来ていただき、ありがとうございました!」

「いやいや、どういたしまして……
って! ちげーよっ!」

乗りツッコミを入れられ、私は首を傾げて見せた。

「じゃあ、何なんですか?」

彼は短めの息を吐き言った。

「ほら、こんな時だからさぁ。俺にメールよこすより長谷川に相談した方が、早く解決するだろ……」

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