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トライアングル・ラブ

第15章 泣き虫



前を見ると休憩所があった。
人がたくさんいると思われがちな休憩所だが、今は誰もいなかった。


大きなベンチがいくつかあり、裕也は一番端にあるベンチに私を座らせた。


そして私の前にしゃがんで、私を見つめてきた。

そして裕也の手が私の唇に触れた。


「赤くなってる。」


え…?


「お前、気づいてんのか知らないけど、泣くの我慢するとき、唇噛むだろ。」

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