トライアングル・ラブ
第24章 友達と彼女
「姫奈、“友達”と“彼女”は大きな違いだよ?」
“友達”と“彼女”。
私は過去に優貴という男子と付き合っていたことがある。
優貴は幼なじみだったから、友達というより、家族だった。
彼女になっても何も変わらず、今思えば幼なじみの延長線にいた気がする。
彼女になったからといって、必ずしも関係が深まるわけでもないことを知っているからこそ、告白には抵抗がある。
「難しいこと考えないで、裕也の“彼女”になりたいか考えてみたら?」
沙織は机を直し、椅子をしまいながら言った。
裕也の“彼女”。
何か、変わるのかな。