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トライアングル・ラブ

第28章 居場所



違う。
違うよ、裕也。

私が裕也を分かっていなかったんだよ。

裕也が不器用で、素直じゃないのなんて分かってたのに…。

私はいつも本当の裕也の優しさを見ていなかったんだ。

勝手に一人で傷ついて泣く私に裕也は居場所を作ってくれていたのに…。


分かってた。
そんなこと分かってたはずなのに…。


きっと私は自分が素直になれないのを裕也のせいにしてたんだ…。


「姫奈…俺、お前が嫌いだから冷たくしてるとかじゃねーから…。」


その言葉を聞いて、涙が溢れないわけはなかった。

私は手で涙を拭いながら、何回も頷いた。

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