テキストサイズ

トライアングル・ラブ

第32章 溝



「…そんな…「うぃーす!あれ、まだ全然いねーじゃん。」


私の言葉を覆い被せて、教室に入ってきた人物。


「山P早くない?おはよ!」


そう、山ちゃんだ。

沙織は今私と、山ちゃんの話なんかしていなかったかのように、山ちゃんと普通に会話を始める。


そんな沙織とは逆に、私は山ちゃんの顔を見ることができない。


心臓の音を無視するように苺ミルクを“ゴクゴク”飲んだ。


「…姫奈。」


そんな私に呼びかけてくる山ちゃん。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ