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みえない鎖

第17章 回想

瑠璃は覚えているかどうか知らないが、俺と会って、パーに連日来るようになった最初の頃、盛大に愚痴っていた。

内容は・・・元彼の話。

女は基本、愚痴れればいいというか、話に正解を求めてない。

それに元彼の話など、当初は聞かされても、はっきり言って興味はなく、

ただ、俺はシェイカーを振る以上は客では無く、瑠璃は客である以上、気持ち良く飲んでもらうのは当たり前で、

だから、適当に相槌は打ちながら、右から左へと聞き流してはいた。

「確かにすれ違いだったけど、メール一つで別れるって言う?普通!ショウタってあんな人だと思わなかった~」

酔っ払うと、同じ話を繰り返す人は結構いる。瑠璃もそうなのか、毎日聞かされれば、名前ぐらいは嫌でも覚えた。

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