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みえない鎖

第18章 微妙なずれ

携帯の着信音・・・アキ、だ。

「もしもし」

『どこだ?』

「家」

『降りてこいよ』

・・・今、降りたくない。
永久に逃げられないと知っていても今は、降りたくない。

「アキ」

『ん?』

せめて、アキが来てくれるなら、正解ではないかも知れないけど、ショウタは未だいるかもしれないけど・・・何とかなりそうな気がした。気持ちが。

「・・・・・・・・・迎えに、来て」

声が、自然と小さくなる。

たかが元彼、それも浮気告白付きの・・・であっても、それなりにダメージは負ったらしい。

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