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みえない鎖

第18章 微妙なずれ

『・・・何階?』

「506」

『待ってろ』

ぷつりと通話は切れた。無機質なツーツーという音が耳に残って、

・・・・・・ホッとした気分が全身を覆う。



ピンポーン

しゃがみ込んだまま、時間が経過したらしい。インターフォンの音で、あのままここにいたんだって再確認。

聞きなれた音をきっかけに、のぞき穴からみると一瞬ショウタかと思って、びっくりした。

スーツ姿のアキ。それもネクタイ締めた姿はいつもより大人びて見える。

ジャケットを羽織ってる姿を見た事はあるけど、今のきっちりとしたスーツ姿を見るのは初めてで、

・・・いつも以上にドキドキしちゃう。

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