テキストサイズ

みえない鎖

第24章 望まぬ接点

「結構彼、秘密主義というか、中々予定を合わせてくれないから、不安で・・・」

香奈子さんの愚痴で思い出すのは・・・・・・元彼、で、

あの頃と似たような境遇かな?と思ったけど、だからといって香奈子さんに何を言ったら良いのか解らない。

同時に、元彼の事を思い出した時、思ったより嫌悪感を持たなかった事に内心、ほっ・・・とした。

終ったんだ、と再確認できた。

「瑠璃ちゃん、帰りに愚痴に付き合ってもらっても、良い・・・?」

バイト中、言い足りなくなったらしい香奈子さんは、お店に入ってきたお客さんの姿を気にしつつ、こそっと耳元で呟くから、

「いいですよ」

って私も小さく返事をした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ