無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「ちゃんと向き合うから、あの男と別れてくれ」

・・・まだそれを言うの？

「なぁ、香奈子と別れるから」

そんな事は言ってない。

「何か、言ってくれよ」

ムカムカする気持ちが風船のように膨らんでいく・・・あぁどこまでこの気持ちを抑えていられるだろう・・・。

思わずギュっと歯を噛みしめる。口を開いてしまったら、罵詈雑言を吐きそうで、ギリギリとしたくもない歯ぎしりが、他人事のように耳に届く。

「なぁ・・・瑠璃」

反応しない私に業を煮やしたのか、ショウタは私の首筋に顔を埋め・・・、

ひやりとする感触を・・・首筋に落とし、た。

首筋を這う唇の感触に、ｿﾞﾜﾜﾜﾜﾜﾜﾜﾜﾜｯとせり上がる悪寒。私自身も、限界。

もう、無理。家に籠れないなら、外に出るしかない。