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みえない鎖

第25章 強行突破

「捕まえ、た」

逃げ場無く、気がつけばベッドの上に押し倒された状態で、にっこり笑うショウタ、が怖い。

「あの男には結局捨てられるんだからさ。その前に瑠璃が捨ててやればいいんだよ」

・・・相変わらず自己中な思考回路。なんでショウタが好きだったのか。

・・・熱が冷めきった今では、何度対峙しても答えは一つもはじき出せない。

「離しなさいよっ」

「素直じゃないなあ、瑠璃」

ネクタイをゆるめながら、の余裕なショウタ。

ネクタイで思い出すのは・・・このベッドでネクタイなどでアキに拘束された時の光景・・・でもあまりにも状況が違う。

・・・誰か、助けて・・・。

弱気が全身を覆い始めてる。アキがここに来るかどうかなんて解らない。というかここに私がいるって知ってるかどうかすら。

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