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みえない鎖

第28章 変化

「どうしてもバイトする必要があるなら、バイト先を俺が頼んでもいい。今のバイトだけは辞めてくれよ」

「・・・どうしても?」

「どうしても。あの男が来る可能性もあるし、な」

その可能性はゼロじゃないけど、それより、も・・・。

と脳裏に浮かぶ1人の女性、元カレの彼女である、香奈子さん。

このままだと、1週間後に、顔を合わす、訳、で、

香奈子さんがどこまで状況を知っているかは解らないけど、どうしたって気まずい気がする。

私自身は何も後ろめたいことは何もないはずなのに。

アキの口からふぅっと吐き出され、紫煙が部屋に広がるのが視界に入り、

何だか今のもやもやな感じを表してるなとぼんやり思った。

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