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みえない鎖

第33章 エピローグ

皿の中身がほぼ空に近くなる頃・・・。

「・・・さっきは悪かったな」

とアキがポツリ。そんなことないというべきか、そうだよーというべきか少し考えてると。

「でも、瑠璃が妊娠したら、紙切れ1枚で縛れるかも、っていう誘惑が全く無かったわけじゃねえな」

・・・紙切れって・・・アレよね。軽い気持ちでは出せない物。

「ま、学生で無くなったら、な」

「・・・うん」

「可能性として、な」

「・・・うん」

ってこれって・・・。

何だか妙にドキドキしつつ、アキの方を見ると、アキは既に座っていた目の前の椅子から立ってて、私が座る椅子の横まで来ていて・・・。

「瑠璃、愛してる」

という言葉とともに唇が下りてきたので、返事の代わりに唇を合わせた。

『うん、私も』って心の中で言ったけど、今度は私からも言ってみよう・・・かな。



・・・やっぱり照れるけど。

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